一葉落ちて 天下の 秋を知る
曹洞宗の月刊誌からの流用です。
中国古代の思想書『淮南子(えなんし)』が出典と云うことです。
今、お寺も一葉どころではなく、落ち葉が日々大量に降り落ちています。私も、暦より落ち葉を見て秋だなぁと感じでいます。
今日も、軽トラック一杯に、落ち葉を集めて清掃センターへ持ち込みました。軽い落ち葉ですが百二十キロでした。
葉として一つの役目を終えた落ち葉ですが、見ると色づいた一枚一枚は美しいというか、深みのある色、形をしています。清掃センターへ持ち込むにはもったいないようです。
経典『信心銘』には、『一即一切、一切即一』と示されています。
細やかなたった一つの中に全宇宙の存在があり、宇宙の全存在はたった一つの中に凝縮されていると。
姿、形はどうであれ、一つ一つ掛け替えのない存在であると。
私は、この教えを大事に受け取っています。
また、金子みすゞさんの詩『お仏壇』の一節に『こぼれた花びらを踏んだりしてはいけないの』そんな詩の一文も想い出しながら、秋の中に身を置いています。